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No.317

電波受信障害の怪

03/04/01
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受信電波障害というものは話には聞いているものの、当事者になって見ないと皆目その実体が判らないでいた。ところが図らずもその当事者になってしまったから驚きである。

話は東京タワーから発信される電波が小生の永年の住居である東京都稲城市(稲毛市ではないので誤解のないよう)の直線上にある私鉄駅近辺に43階建ての建物が出来るという事から始まったらしい。らしいというのはある書類が拙宅の郵便ポストにポイと投げ込まれていたからで、ここからこの話が始まる。

その書類、と言うかワープロ文書は発信元が「何々地区開発何とか組合・・」と「何とかテレビ」(都市型ケーブルテレビ会社)となっている。
そこには上記の理由によって受信妨害が起こる懸念があるので一週間を期限として何とかテレビに加入して欲しいという勧告と、そのケーブルテレビ会社の加入申し込みが添付されている。

契約文に署名、捺印して送る先がこれまたある私企業の担当者となっている。
放送の受信契約というものは視聴者とnhkの関係の契約であって、このような組合やcatv会社、ましてや送り先の私企業と結んで居るわけではない。
だからこれは広告宣伝の新手ではないかと疑った。

そこで二,三近隣の皆さんに意見を伺って見た。ところが、やはり皆さんも「無視しようと思っていますよ。電波が受からなければnhkを訴えれば良いんではありませんか?」という返事。ちょっと見には一民間会社が営利目的で加入を勧誘して来たな、と考える方がまともである。

繰り返すが、テレビというものはnhkに受信料を払って見ているのだから当然、視聴者とnhkとの間に契約が存在すると考える。電波が受けられなければこの契約は成り立たないことになり、視聴料は払わなくてよいという論法が成り立つと考えたわけである。そこで先ず、nhkの窓口と思われる所に持ち込んだ。

ところがである。「送っている電波を遮るのは遮ったものが悪い。遮った者の責任なのだからそっちと掛け合え、nhkには責任が無い」とけんもほろろである。
何もnhkに責任を取れと言っているわけではなく、「確かに、そういう事が起こっていますよ。その地域で電波妨害の対策をやっているので費用は掛かりませんから協力してあげて下さい」と視聴者にアナウンスするのが、視聴料を取っている立場のサービスであり、社会的責任なのではないか、と言っているのだが全く通じない。電波妨害を起こした時の法的責任はどうなっているのかと聞いても、訴えられるかと思うのか、始めから喧嘩腰である。

こっちはこれが一介の業者の巧みな勧誘ではないかと疑っているのだから、「そんな事はありませんよ」というお墨付きを求めているだけなのだが・・。
ご承知のように最近では40数階建ての高層マンションが流行である。超高層部分から売れて行くらしい。東京タワーから視聴者まで、直線的に送られる電波が、この高層ビルで遮られる。アナログ波はこうした遮蔽物に弱く、電界強度が落ちて雑音が増える。その結果、視聴者は見るに耐えない劣悪な画面を見させられるわけである。

上に述べたようなcatvによる回避策での、原因を作った当事者の費用負担は、アナログ放送が終了する2011年までだという。
それ以後のデジタルならこの問題は完全に解決するというわけではない。
何とも割り切れない被害者と加害者の関係である。

ごきぶり日記

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