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No.322

振り子経営

03/05/21
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経営の形態や運営方法は流行があって、その時々で振れるようです。
でも、そんなに軽いものなんですかねぇ。
数年前、あるIT企業がカンパニー制とやらを敷いて、コーポレートという統治機構を置き、カンパニー社長を設けて改革に乗り出したかに見えました。

ところが、わずか2年ばかりで、「止めた!」とばかりに元の組織に戻してしまいました。
人の会社だから、どうでも良いようなものですが、グローバリゼーションの流行に乗って、我も我もとアメリカ型組織になだれ込み、やってはみたものの思うようにゆかない。だからあれは日本には向かない、元に戻すということですが、如何にも薄っぺらに感じますが・・。

日本の企業社会というものは、終身雇用、永年勤続というベースの上に成り立つ愛社精神とファミリー感覚で成長し、発展してきたわけですから、一風変わった型破りのビジネスマンは、はじき出されるのが当たり前で、そんな人間は早々と淘汰されて来たことでしょう。
どんなに組織を変えて見ても、狭い社会のサラリーマン集団であることは変わりがなく、リスクを犯してまで、新しいことに挑戦して、命を懸けて事業を牽引してゆく気などない方が当たり前なのだと思います。だからアメリカ流は出来ないということでしょう。

ボーダレスな世界経済戦争、デフレ下の過酷なサバイバルが急激に進んだからといって、全従業員の意識を一挙に塗り替えるなど出来るわけがないでしょう。それにしても「世界の潮流」として変化し、やっぱり駄目だと元に戻すなど、随分と軽い判断だと思いませんか。

同じような話に、商社のアメリカ市場上場廃止の話がありました。
アメリカ市場に参入を果たしたが、どうも国内中心の小売業なので、メリットが乏しいと判断した、とありました。有価証券報告書も米国会計基準で作成を始めたが、これも国内基準に切り換えるとのことです。
そんなことはやる前から判り切った話のように思えますがねぇ・・。

世界の潮流に乗り、世界企業として羽ばたく意気込みが、はじめて見たら地獄だったということなのかも知れません。
何事もそうなのですが、グローバリゼーション、ボーダレス化、アングロサクソン流経営と囃されれば、乗り遅れまじとばかりに付いてゆこうとします。
そしてうまくゆかなかったら、“あれは日本に合わない”と戻ってくるわけです。「過ちを改めるに敷かず」で怪我しても意地を張る必要はないのでしょうが、それにしても日本人らしい「付和雷同」だと思いませんか。
付いてゆかなければ取り残されるという恐怖心もあるのかも知れませんね。そうなら「幽霊の正体見たり、枯れ尾花」ということになります。

企業トップは“知るや知らずや”ですが、社員ははこうした気まぐれに迷惑かつ、混乱していることは間違いありませんよ。
「やめろ!と号令を掛けられて、数年経ったら、また前と同じにやれと言われても、前の資産は全く残っていませんよ」と、ある人は話していました。

ごきぶり日記

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