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No.324

「有事」の認識

03/06/23
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テレビで有事関連三法の議論が続いている。
いつも結論は政治家、つまり国会議員に危機意識が全くないということで終わる。
いや、若干でも危機意識を持っているから有事関連法案の成立を急いだのだろう。この法律は憲法第9条との関係で永い間タブーとされ、出ては消え、消えてはまた生き返るという繰り返しを何十年続けて来た。

ここに来てアクセルが掛かったのは北朝鮮問題だという。だが、北の脅威は今に始まったわけではない。拉致事件については、既に25年以上前にその兆候があったことになる。(下記は警察庁のhpから引用)

「北朝鮮による日本人拉致容疑事案は、昭和52年(1977年)11月に新潟県の海岸付近 で発生した少女拉致容疑事案、昭和53年(1978年)7月から8月にかけて福井、新潟、 鹿児島各県の海岸付近で発生した一連のアベック拉致容疑事案及び母娘拉致容疑 事案、昭和55~58年(1980~1983年)に発生した一連の欧州における日本人拉致 容疑事案等、これまでに10件発生しており、これらの事案において北朝鮮に拉致 された被害者は、15人に上っています。また、昭和53年(1978年)8月には、富山県 の海岸付近において、拉致が未遂であったとみられる事件が発生しています・・」

誰が見ても明らかにテロ行為であり、国家主権の侵害だと思う筈だが、時の為政者は及び腰の折衝で、威圧されては引っ込んでしまい、何も進展しないままに時が過ぎて来た。何も勇ましい戦争論をぶっているわけではないが、国家としての毅然たる態度、信念が無いところに大きな原因があるのではあるまいか。
有事関連法案の議論を見たり聞いたりしていると、第二次世界大戦末期の「本土決戦」のかけ声を思い出す。戦車や装甲車が長い列をなして轟音を響かせて行進する。銀杏並木の舗装道路の両側には、木を根こそぎ掘り起こして、幅1~2メートル、長さ5メートル、深さ1メートルばかりの四角い穴が数十メートル間隔に出来ている。言わずと知れた防空壕なのだが、空爆の直撃には無防備だし、機銃掃射を受ければそのまま「墓穴」になるものであった。

学校の校庭では、若い女性がなぎなたに変えて、竹槍をしごく訓練を受けている。
「本土が戦場になる前提で最後の抵抗を試みよ」という竹槍戦術の悲惨で、荒唐無稽な光景であった。どうやら今回も同じような場面想定をやっているように思われて仕方がない。

第二次世界大戦末期の沖縄戦では、無数の上陸用舟艇に乗った海兵隊が抜群の火力、機動力を持ってなだれ込んだ。どうも、こうした「本土決戦、1億玉砕」を合い言葉にした最終局面の想定を議論しているのではあるまいか。
「いや、これはテロを想定したものだ」とも言う。それならそうした場面想定をはっきりさせるべきである。

相手を想定した場合、制空権、制海権はどうなるのか、相手が強大な火器、銃器をもって上陸する力を持っているのか、全く判らない。
国民保護の法律は省庁の縄張り争いでなかなか纏まらないという。国会議員に危機意識が無いと嘆いている。それなら有事立法では無い。戦後58年の“平和惚け”は如何にも大きい。経験の無い危機場面の想定で、縄張りや利権を絡ませるとは何とも救いがたい。

ごきぶり日記

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