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No.333

戦い済んで日が暮れて

03/12/19
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あまり政治の世界に足を踏み入れたくないのですが、イラク派兵問題はますます混沌としている中で決まってしまうようです。

気がついて見ると「派兵」となっています。つまり、明らかに軍隊を送るということのようです。もっとも兵站でも道路工事でも戦争の重要な任務だから、確かに戦場に建設会社や工事会社の社員を送ることは出来ませんね。
安全なところなら派兵する、危険があるなら出さないという議論はまことに奇異で、安全地帯なら民間の会社や組織でいいのですから。

何しろ今年は昭和78年、戦後58年です。もうじき戦後60年になります。
日本は半世紀以上に及ぶ期間、戦争経験がない、つまり自衛隊という軍隊は未だかって血を見たことも流したこともないということです。
血を見るというと第二次世界大戦末期のガダルカナル戦の話を想い出します。
「・・闘い終わった広野には、まるで人間の挽肉を引き詰めたように・・」という文章でした。戦車に引きちぎられて累々と横たわる死体。重ね併せて考えたくないですね。

輸送船が撃沈されて(日本軍の行動はアメリカに丸見えだったから沈めることに苦もなかった)漂流物に捕まって真夜中の太平洋上を何十時間も漂い、生きることを諦めたのが数回と、よく先輩が話していました。
いま年輩者に戦争を忌み嫌う人が多いのは、あの悲惨な戦争にもっとも近かった歳だからでしょうね。

でも今、イラク戦争を語り、派兵の是非を論じる人たちは戦争の傷跡も癒えた世代。この人たちにとって戦争は、ゲームのような実感の伴わない行為なのでしょう。戦争の恐怖を知らない、血を見たことのない自衛隊という軍隊は、これからどんな経験をするのか大いに気になります。

何が何でもアメリカに追従という政府、あるいは賛同者は、その先に何を見つめているのでしょうね。国益として最善の選択だという説明も無いようです。
唯一憶測出来ることは北米市場でうまい商売が出来なくなったら政権が持たない、ということでしょうか。アメリカでがっぽり稼がせて頂いているから、というなら極めて判りやすい話です。戦後60年、アメリカに面倒を見て貰って育った大きなツケが、今やって来たと理解しますか。

まさに信じられる話は何一つない、謀略と扇動と駆け引きの世界に何の準備も出来ていない日本が巻き込まれて行くような気がします。

ごきぶり日記

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